法人営業において、中でも特にロイヤル顧客との取引ほど、自社の適正な利益の確保を、顧客に訴えて共に追求することが大切だと思います。
顧客と共に利益を追求する意味
適正な利益を顧客と共に追求することで、次のような効果があります。
自社にとっての顧客の存在感が上がる
当然、儲かる顧客は自社にとっての重要性が高いので、
- 営業担当者にとって、より多くの社内リソースを投入できるようになり、仕事がやりやすくなる
- 顧客にとって、より多くの仕事を捌いてもらえ、無茶振り・特別対応も期待できる
顧客とのチームワークを高める
自社の課題を、自社と顧客共通の課題として共に取り組むことで、チームワークを高めます。
法人営業の取引において、自社・顧客ともに社内の様々な人が絡みます。そのような取引を実際に処理することになる営業担当者と顧客側の担当者は、1つのチームとして機能する必要があります。
具体的な仕事だけでなく、自社の課題の解決のために苦楽を共にすることで、このチームワークを高めることができます。
顧客における心理的効果
自社の課題を顧客に共有して、その解決のために顧客側にも汗をかいてもらうことになります。
また、解決策の中には、顧客が受け入れないものも発生するでしょう。
これは、実は営業テクニック・心理学で言われることと似た効果を生み出します。
前者は、顧客に共に汗をかいてもらうことで、「フット・イン・ザ・ドア」のようにYesを取っていく効果。
後者は、解決策を否認することで顧客に「ドア・イン・ザ・フェイス」と同じことが発生します。
当然、自社と顧客の間では通常の仕事も同時並行で発生しているので、これらの心理的効果は、更なる儲けにも繋がります。
適正な利益の追求のために取り組むこと
適正な利益の追求で取り組む領域は、大きく3つあります。
- 1つ1つの案件でしっかり儲けること
- 案件あたりの単価を継続的に上げていくこと
- 非効率や不条理・不便さによるコストを継続的に削減していくこと
各領域について、後編で説明します。
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