約10年、法人営業担当者として仕事をしてきて、ようやく、仕事の進め方を体系的に理解できてきましたので、まとめたいと思います。
法人営業担当者の役割を理解する
勤めている会社が、法人営業担当者を配置している役割について考えましょう。
既存顧客や新規開拓のポジションに、会社がわざわざ「担当者」を付けているのは、
当然ながら、その仕事が会社の発展に重要だから、です。
例えば、
- 担当顧客による売上が自社の業績に与える影響
- 新規開拓顧客が業績に占める割合
を、向こう数年間にもたらされる売上高や利益という数字と自社の合計業績に対する割合で考えます。
担当顧客の特徴を理解する
担当する顧客企業の、
- 契約までの意思決定プロセス
- その企業が目指す未来
- 目指す未来を実現するための現状課題
等の、担当顧客(場合により、業界であることも)の特徴を理解できるよう、担当顧客の現場や経営層とのコミュニケーションにおいて普段から意識します。
中長期の戦略シナリオを書く
担当顧客の課題を解決し、目指す未来の実現に対して、自社が貢献できること
によって生まれるビジネス(案件や売上等の成果)が、
自社の目指す未来にどう貢献するか
を結び付けて考えます。
そして、それらのビジネスをできるだけ早いペースでこなしていくために必要な、
- 顧客との関係の構築
- 必要な契約
- 自社の必要リソース
- さらに、これらを通して自分自身は自社でどのようなポジションになりたいか
を、中長期の戦略として立案します。
※この中長期戦略は、内容によって自社や担当顧客と共有すべきものもあれば、担当営業の心の中で密かに思い描くだけに留めるべきもの、に分けます。
シナリオを根回しする
中長期戦略シナリオを、その通りに実現するために必要な準備を進めます。
- 自社の仕入先との関係作り
- 自社内の人員体制の確立
等のキャスティングから、
- 自身の担当顧客についての中長期戦略を、自社の経営層や生産部署と合意しておくこと
等のように、事前合意・根回しが必要です。
目先の仕事に対する戦術を描く
根本的には、中長期戦略が、担当顧客と自社の双方にとって重要ですが、
担当顧客も、自社も、日々の業務においては、双方の経営層がそれぞれ、目指す未来に辿り着くための様々な仕事を、現場部門へ指示しています。
顧客の現場部門や担当営業としては、当然それらの仕事をこなさなければなりません。
中長期戦略を意識して、それらの仕事をどうこなすか、戦術が無いと、忙殺されてしまいます。
- 自社で受けるべき仕事
- 他社へ紹介するに留める仕事
- 断るべき仕事
が玉石混交なので、各仕事に対する戦術が必要になります。
目先の仕事に対応しつつ、中長期戦略の実現を進める
このように、目先の仕事を戦術を立ててこなしつつ、中長期戦略の実現を推進することが、担当営業の役割だと思っています。
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