「成果は欲しいけれど、失敗はしたくない」
「損をせずに、効率よくリターンだけを得たい」
ビジネスでもプライベートでも、ついそう考えてしまいがちですが、最近改めて強く思うことがあります。それは、「なんで先にリスクを取らないで(投資・課金しないで)成果が得られると思うのか」ということです。
今回は、個人でも会社でも共通する「先行投資」の重要性と、営業現場でつい避けてしまいがちな「最初の苦労」の価値について、私の考えをシェアします。
「金は天下の回りもの」の本当の意味
よく「浪費・消費よりも投資に使おう」と言われますが、私自身、あまりその言葉を意識しているわけではありません。
ですが、「金は天下の回りもの」とはよく言ったもので、私自身の実感として、「入ってきたお金を積極的に使うようになってから、よりお金が入ってくる・回るようになった感覚」があります。
これは意識や精神論ではなく、自分への投資や周囲への還元を先に行うことで、結果として自分に戻ってくるチャンスや情報の質が実際に変わり、さらにその結果として営業の仕事の成果や会社での役職にも跳ね返った経験からきています。
「リターンを得たいなら、まず自分からリスクを取って(投資して)何かを差し出す」。この原則は、個人でも会社でも同じだと感じています。
営業における「先行投資」は、最初に苦労を買うこと
営業活動における先行投資とは、「必ず最初に苦労しておくこと」に他なりません。具体的には、以下のような業務を適切な時期に、確実に完結させることです。
- 見積内容の徹底した説明
- 適切な契約書の締結
- 契約書相当の「握り(約束)」を早期に作る(社内外とも)
これらは正直、非常に面倒でパワーがいる作業です。ですが、ここをあえて「グレー」にしたまま進めると、意外と受注まではスムーズに行けてしまうのが、法人営業の怖いところでもあります。
「グレーな受注」の代償は、現場が払うことになる
「とりあえず受注を優先して、細かいところは後で……」と曖昧にしたツケは、必ず後から回ってきます。受注までは良くても、その後の製造や納品のフェーズで、現場が多大な苦労を背負うことになるからです。
法人営業担当者は、その案件における「司令塔」です。営業が「最初に苦労すること」を回避して判断を曖昧(グレー)にすると、結果としてチームメンバーに無理・無駄・ムラな作業を発生させることになります。
以前「ブレてはいけない」という記事でも書きましたが、最初にしっかりリスク(面倒な調整)を取っておくことこそが、チーム全体を守り、確実にプロジェクトを完結させるための「投資」なのです。
「最初に苦労する」ことが、最大の利益を生む
こうした初期の徹底した調整は、顧客や製造部門など「複数の視座で考える」プロセスのそのものです。
関係者の利害を最初に調整し、合意形成という「投資」を済ませておくからこそ、最終的に「適正な利益の確保」という最大のリターンが得られるのだと確信しています。
まとめ
「リターンを得たいなら、まず自分から何かを差し出す(苦労を先に買っておく)」。
このシンプルな原則を意識するだけで、仕事の進め方は劇的に良くなっていくはずです。「後で現場が苦労するグレーな受注」を狙うのではなく、「最初に自分が苦労して、後で全員が笑えるリターン」を、プロの営業マンとして取りに行きましょう。

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